HSRP・VRRP

HSRP:Cisco Systems社製のルータに実装されている、ルータの多重化を行なうためのプロトコル。各ルータに一つずつIPアドレスを振った上で、多重化されているルータ全体にさらに1つIPアドレスを割り当て、通信する際は全体用のIPアドレスに要求を送信する。通常の通信に使用されるルータは1つで、使用中のルータが停止すると自動的に別のルータ1台が停止したルータに代わって通信を行なう。切り替えに必要な時間は1秒程度。同様の技術にVRRPがあるが、相互運用性はない。
 
 
VRRP:ルータの多重化を行なうためのプロトコルVRRPに対応した複数のルータを1つのグループに所属させ、通常はそのうち1つのルータが通信を行なうが、そのルータが障害を起こした時に同グループに属するルータが自動的に通信を受け継ぐ。同一グループで通信を行なうルータは1台に限られるが、1つのルータが複数のグループに所属することもできるため、設定によって負荷分散を同時に実現することも可能。
 

SSLアクセラレータ:SSLによる暗号通信で送受信されるデータの暗号化・復号を高速に行なう専用ハードウェアのこと。データの暗号化・復号には膨大な処理が必要なため、Webサーバで処理を行なうと多くの計算資源を暗号化・復号に費やしてしまい、暗号化しない場合に比べ著しくパフォーマンスが低下する。このため、暗号処理のみを行なうハードウェアを用意することによって、サーバの負荷を軽減することができる。SSLアクセラレータは、PCIカードなどサーバ内に設置するタイプの製品と、サーバとは独立にネットワーク上に設置するタイプの製品があるが、基本的な原理は同じである。ネットワーク上に設置するタイプのSSLアクセラレータには、負荷分散機能など、クライアントからの要求により効率的に応答できるようサポートする機能を備えているものもある。